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百害あって一利なしの金持ち批判(脱税批判)

 金持ち批判として有名なものに脱税批判というものがある。
 日本では脱税事件が後をたたないが、脱税というのはどこまでが犯罪なのだろうか?
 日本には税金(所得税)を納めていない人が30%も存在するらしいが、脱税する人がいることと税金を納めていない人がいることではどちらが大きな問題なのだろうか?

 現在の公共サービスを受けるために万人が等しく支払わなければならない税金(社会保険料も含む)は成人1人あたり年間約200万円らしいが、年間200万円もの高額の税金を納めているのは国民の5%にも満たないそうだ。つまり95%の人間は5%の高額納税者(又は高額納税企業)に少なからず税金を立替えてもらっていることになる。
 高額納税者が脱税をしたというニュースをテレビでよく見かけるが、それを見た多くの人達は「あいつは脱税をしたのでけしからん奴だ!」と言っている。しかしこれは正確に言い換えると大抵の場合、「あいつは脱税して俺達の税金の足りない分を払わなかったのでけしからん奴だ!」ということになる。
 「俺達はきちんと納めているのにあいつは狡い!」と言って筋が通るのは、本来ならばその脱税した人間が支払った以上の税金を納めている人に限られる。なぜなら公共サービスは高額納税者が優遇されるというものではなく、万人に一律平等なサービスだからだ。簡単に言えば、1人前の税金を支払っていれば一応、国民としての責任は果たしていることになる。「受けることのできるサービスが同じなのに、なぜ数倍、数十倍、数百倍の料金を支払わなければいけないのか?」という疑問を持っている人は多いが、そんな意見はタブーとなっており、まず報道されることはない。

 高額納税者から見れば累進課税制度というものは、脱税したくなるほどに不公平なものだろう。しかしそうしなければ公共サービスが万人に行き渡らなくなるので仕方なしに行っているということを考える必要がある。
 ではそんな不公平税制に従って真面目に税金を納めている高額納税者は感謝されているのか?というと、感謝などしている人はほとんどいないだろう。感謝するどころか、「もっと税金をよこせ」と言っているのが現代の日本の姿だ。その姿はまさしく社会主義国家さながらと言える。
 税金をどれだけ納めようとも、その納めた金額の過多は全く考えず、ただ収入の違いだけを見て「あいつは俺よりも収入が多いので税金も多く納めるべきだ」などと言っている姿はただの嫉妬としか思えない。平等という観点で見れば、いかに正当性を主張したとしても、累進課税制度などというものは“収入の過多による逆差別”にしかなっていない。
 金儲けが宝くじのような運で決まるようなものなら累進課税制度も頷けるかもしれないが、人一倍一生懸命働いたがゆえの高給ならどうなるのか? そういう人間から税金を搾り取ればよいなどという考えは正しいと言えるだろうか?
 累進課税制度の本質を考えると、節税して全く税金(所得税)を納めていない人間が高額納税の脱税者に対して「脱税だ!」などと批判している姿は滑稽以外のなにものでもないと思える。

 税金の過多はイコール国家予算の過多につながる。巨額の税金を納めてくれる大金持ちがいることは日本全体にとってプラスなことだと言える。税金の問題だけを考えても、一握りの大金持ちを否定すると結局、自分達が大損することになる。
 5%の高額納税者や高額納税企業が揃って日本を脱出すればどうなるかを考えてみればよく解るだろう。残された国民には今以上の貧しさと生活苦が待っていることは間違いない。決して良くはならないだろう。そう考えれば、自分の代わりに税金を納めてくれる大金持ちがいることは本来、喜ぶべきことなのかもしれない。
 大金持ちに対する嫉妬心というものは百害あって一利なしということにいいかげんに気付いた方がよいと思われる。(脱税を勧めているわけではないので、誤解のないように。)

 余談ですが、これを書いている私自身も95%の内の一人です。

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