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『上海発の世界同時株安』というチャンス

 先日、上海の株式市場の突然の暴落によって、世界中の株式市場が急落した。
 「上海発の世界同時株安」というニュースがマスコミを通じて大々的に報道されると、ほんの少し前まで株式市場の活況を伝えていたエコノミスト達の態度は、こぞって急変した。毎度のことながら一体、この態度の変わりようは何なのか?と言いたくなる。
 それとも、マスコミの風見鶏エコノミスト達は自分達の発言には何の根拠もないということを自ら証明することを望んでいるのだろうか?

 自分の経済予測に自信があるのなら、一時的に株価が下がったところでコロコロと意見を変える必要はないと思われるが、株価が上がり出せば楽観論者になり、下がり出せば直ぐさま悲観論者に変化してしまう。そのカメレオンの如き様は、株価が下がるたびに投げ売りしている素人投資家となんら変わるところがない。上がり出せば買い、下がり出せば売るという素人投資家のメンタリティと全く同じだと言える。その精神構造は、株式投資を行う者にとっては致命的とも言えるが、それ以前にこんなデタラメな商売が成り立っているのはある意味、不思議だ。

 心理ゲームとも言われる株式投資において、付和雷同型の性格はウィークポイントであることは言うまでもない。こういう性格の人達は、自らが“高値で買わされて安値で売らされる”というゲームの主人公になっていることに気が付かない。
 “いかに高値で買わせて、いかに安値で売らせる”かというゲームがあるとしたら、勝敗を決するものとは何だろうか?
 株式投資は短期的に見ればゼロサムゲームと言える。誰かが得をするためには誰かが損をしないといけない。損をするのは“高値で買って安値で売る人”であり、逆に得をするのは“安値で買って高値で売る人”だということは冷静に考えれば誰にでも解る。
 余程の経済的ファンダメンタルズの悪化でもない限り、株価の暴落時というのはある意味、絶好の買いチャンスだと言える。しかし多くの投資家はこのごく単純な真理を完全に見失ってしまう。

 マスコミの風見鶏エコノミスト達はその悲観論によって、巧みに集団心理を操る。それは意識的に行っているのか無意識的に行っているのかは知らないが、結果的には株価暴落に拍車をかけていることは間違いがない。しかし、その集団心理を見透かした上で巨額の投げ売り資金を我が物にしている狡猾な人達がいたとしても不思議ではない。

 「人の行く裏に道あり花の山」という言葉が示す通り、今回の暴落時をチャンスと思えた人は株式投資に向いているタイプと言える。
 株価暴落時に慌てて取り乱してしまう人と、冷静な対処ができる人との違いは一言で言ってしまえば「信念が有るか無いか」の違いだ。具体的に言えば、ミクロの単眼でしか経済を観ることができない人と、マクロ的な複眼で経済を観ることのできる人との違いと言えるのかもしれない。

 中国経済は確かに過熱感を伴ったバブル的な一面を持ってはいるが、上海市場の急落によって、それが本当に表面化したと思った人と、表面化するのはまだ先の話だと思えた人がいた。どちらが正解だったのかは、そのうち判るだろう。
 マスコミの風見鶏エコノミスト達は、株式市場に少なからず影響を与える力を持っている。しかし、経済を報道することができても、経済を動かすことはできない。
 いくらミクロ的な報道を大々的に行ったところで、マクロ的な経済が動くわけではない。そこを踏まえた上で株式投資を行わないと、心理ゲームの勝者になるのは難しいと言えるだろう。

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