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原油高と自動車会社の知られざる関係

 レギュラーガソリンの1リットル価格がついに170円を超えてしまった。この調子でいくと、200円も超えるのではないか?という憶測情報が飛び交っているが、これはまあ誰にも解らない。解るとすれば、この原油相場を操っているプロの投機家くらいのものだろう。
 現在の異常な原油高は、投機マネーによって原油先物価格が高騰していることが主な原因なので、どの時点で暴落に転じるのかも解らない。しかし、騰がる角度が急であれば、下がる角度も急カーブになるはずで、この原油高が収束した暁には、富士山のような山型の相場チャートが出来上がっていることに気付くことになるかもしれない。
 
 私も何年か前に、大学の後輩を名乗る某先物取引会社の新入社員から「原油を買いませんか?」と猛烈に勧められたことがある。(卒業名簿を手に入れて電話してきたらしい)
 試しに一度会ってみたことがあるのだが、原油の先物を買う程の余裕はないと丁重にお断りした。あの時、話に乗っていれば、今頃は大儲けしていたと思う。(現在まで売らなければという条件付ではあるが…)

 さて、この原油高によって、「車を買い控える消費者が増加する」との意見がよく聞かれるが、これは本当だろうか? 生活に車が絶対必要という人間が、原油高という理由だけで、車を購入しなくなるのだろうか?

 結論から先に言うと、これらの意見は極論…と言うよりも、むしろ、曲論と言った方がいいと思う。消費者が控えるのは、せいぜい、遠出することを控えるか、買い物に出かける回数を減らすかというくらいのことだろうと思う。消費者は、無駄な外出(運転)は極力しないという方向に向かうと思われるので、ネットによる販売が更に加速することになるかもしれない。
 
 それと、もう1つの曲論に、原油高によって「自動車会社の売上が減少する」という意見がある。これも先程と同様、“原油高によって世界中の自動車が売れなくなる”という前提のもとに述べられているのだろうが、これもただの思い込みに過ぎない。
 原油高になれば、「車を買わなくなる」「自動車会社の景気が悪くなる」というのは極論と言うしかない。なぜ極論であるのかというと、“原油自体は存在している”“自動車に代わる交通手段が無い”という2つの理由からだ。
 「車を買わなくなる」「自動車会社の景気が悪くなる」という結果になる場合があるとすれば、それは原油の値段が高くなった時ではなく、原油が枯渇した(=無くなった)時か、または、自動車に代わる新しい交通手段が開発された時だけだろう。
 「電気自動車があるのではないか?」という意見があるかもしれないが、電気自動車を開発しているのも同じ自動車会社なのだから、自動車会社がいきなり低迷するという理由にはならない。
 
 原油高になって消費者がまず考えることは、“いかにガソリンを使わずに済むか”ということだ。いきなり車を買わなくなるのではなく、まず、燃費に目を向けるのがごく普通の消費者の姿であるはずだ。そうであるならば、燃費の良い車に買い替えようと考えるのが通常の消費者心理だろう。
 幸い(災い?)にも、日本の車検は2年に1回という短期間であるので、今後2年以内に燃費の安い車に買い替える消費者が急増する可能性が高い。つまり、車は売れなくなるのではなく、買い替え需要(特需)によって、一部の車は売れまくることになる。売れまくる車とは当然のことながら、燃費の安い日本車(特に軽自動車)になるだろうから、中長期的に観ると、日本の自動車会社にとって原油高はむしろ追い風になる可能性が高いと言える。

 実際、普通車と軽自動車では、燃費が2倍以上違うので、現在、普通車に乗っている人が軽自動車に買い替えることによって、ガソリン価格が2倍になったとしてもペイできる計算になる。
 問題は、職業上、高燃費の大型車に乗らざるを得ない人と、元から低燃費であるがゆえに軽自動車に乗っていた人だけだ。そして、原油高によって最も困るのは、消費者ではなくて、実はガソリンスタンド経営者であるということだ。車の需要は減少しなくても、ガソリン需要が減少することだけは避けられないからだ。ガソリンスタンド救済のためにも、自動車会社には、より低燃費車の開発に力を入れてもらいたいところだ。
 
 余談となるが、以上のことを考えると、円高が一服した現在、トヨタやホンダ、スズキ等の自動車株は現在が絶好の買い時と言えるかもしれない。近い将来、「あの時が絶好の買い時だった」ということに気付くことになる可能性が高い。と言っても、私は証券会社の回し者でもなければ、当ブログ閲覧者に自動車関連株の購入を勧めているわけでもないので、株式投資はくれぐれも自己責任でお願いしておきます。

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