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若者がキレる構造と日本の社会構造

2008000001_2 最近、キレる若者(子供)が増えているとのことで、文部科学省は、その原因が“脳”にあるのではないか?という憶測のもとに、数十億円をかけて新たな脳の研究に取り組むらしい。

 さすがにこれには呆れた。正直言って「馬鹿げている」というのが率直な感想だ。

 キレる原因が脳にあるのだとすれば、なにか脳に物理的な影響を与える薬物でも摂取していない限り起こり得ない(例えばタミフルの摂取など)。
 もしそういった薬物らしきものが食物などを通して無意識に摂取されているのだとすれば、キレる現象は世界中の老若男女全てに発生するはずであり、日本の若者だけがキレるという結果にはならないはずだ。日本の若者だけが食べている食品があるというなら考えられなくもないが、そんな食物があるとはとても思えない。
 食物に原因を求めるのであれば、おそらく遺伝子レベルの問題であって、キレる若者の脳を調べるより、両親の遺伝子を調べる方がまだ理に適っていると思える。

 しかしながら、キレる原因は“脳”でも“遺伝子”でもないはずだ。キレる原因を、そんな複雑怪奇なものに求める必要性はないだろう。
 誰でも1度や2度はキレる体験をしたことがあるはずだ。例えば、仕事が山のように溜まっている場合や、自分を取り囲む悪環境が思ったように改善しないといったストレスを抱えている時などは、少なからず欲求不満状態(=半分キレた状態)になることはある。神経が高ぶっている状態や、張り詰めている状態になることは誰にでも起こり得る。キレるということは、環境におけるフラストレーションがストレスとなって突発的に爆発したようなものであって、長期間、物理的な影響を受けて起こるようなものではない。どちらかと言えば、精神的な抑圧によるものだ。

 例えば、私が本文を書いている理由も、同じようなものかもしれない。ほとんど無意味なことだと判っていながら無駄な研究に莫大な費用(=国民の税金)を費やす愚行に業を煮やして本文を書いている。つまり、この文章を書いている間は半分キレた状態にあると言っても過言ではないかもしれない。果たしてその原因は、脳にあると言えるだろうか? 言えない。その原因はストレスであり、ストレスの元になっているのは、間違った環境だ。その環境を創り出しているものの正体こそが、ストレスの元であり、キレる原因の1つだと言える。
 何が言いたいのかというと、このような馬鹿な政策を行うこと自体がストレスの原因になっているのではないかということだ。研究自体が環境を改善するために行われているというよりは、むしろ悪化させるために行われているのではないか?という疑いこそがストレスの元になっているわけだ。

 脳は単に、何が正しくて何が間違っているのかを論理的に判断する器官であって、キレる直接の原因ではない。脳にキレる原因を追求するならば、解決策は“間違いに気が付かない脳”にでもするしか方法がないということになる。これでは原因はそっちのけの本末転倒な対応策としか思えない。これが馬鹿馬鹿しくなくて一体なんだと言うのだろうか?

 大体、こんな研究を始めるのなら、国民にその是非を問うてから始めるのが筋ではないだろうか? 国民の税金によって運営される組織が、なぜ税金を納めている国民に何の断わりもなく勝手に行動し決定してしまうのだろうか?
 脳構造の研究を行って満足な結果を出すことができなかった場合、一体、誰が責任を取るというのだろうか? 毎度のように「無駄な研究でした、スミマセンでした」で済まそうと考えているのだとすれば、ただの税金(給料)泥棒とは言えないだろうか?

 仮に「“脳”を調査します」というような理由で、民間の企業が株式上場して、投資家から資金を調達すれば、赤字の垂れ流しでは済まされない。済ますことができるとすれば、それはただの詐欺でしかない。
 文部科学省の場合、税金から勝手に資金を調達することができ、しかも預った資金を返還する必要がなく利益を出す必要もない。それ以前に“資金を預っている”という認識自体も持っているかどうか疑わしい。

 公務員という存在は、国民から見れば家政婦のような存在だ。家政婦が主人になんの相談もなく勝手に仕事を増やしている様を想像してみるといい。

家政婦
 「最近、どうもお子様の精神状態が悪いようです。
  私の見たところ、脳に問題があると思われますので、
  全国の脳を扱っている病院巡りに行って来ます。」
主人
 「ああ、そう。で、その診察料金と交通費は誰が支払うのかね?」
家政婦
 「もちろん、あなたです。」

 こういうのを「余計なお世話」と言う。こんな笑い話のようなことが実際に行われているのが、今の日本の姿だ。こんな社会では、ストレスが溜まらない方がおかしい。そう思っているのは私だけではないだろう。
 結論として言えることは、脳の構造などを研究するよりも、まず日本の社会構造を研究した方がよいということだ。その方が、まともな結果を見出せるに違いない。

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コメント

 私もこの事を知った時、びっくりしました。やるとしたら、データを揃えれば良いと思うのですが。世論は、あまり注目していないんですよね。

投稿: ろっし | 2008年9月 3日 (水) 12時53分

ろっし様

コメント、有り難うございます。

>世論は、あまり注目していないんですよね。

世論が注目していないのか、はたまた、知っていても黙っているのか判りませんが、国民が黙っているのをよいことに、官はやりたい放題です。

今の御上べったりのマスコミにはジャーナリズム精神のカケラも無いようです。日本はいつになったら本音が語れる自由な社会になるのかを考えると少し不安になりますが、当ブログでは可能な限り本音で臨みたいと思っています。

投稿: 管理人 | 2008年9月 4日 (木) 00時32分

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