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消費者団体の曲解(“追求”と“追及”)

 先週、マンナンライフのこんにゃくゼリーの製造再開の報道がなされた。マンナンライフ側は再発事故防止策として、以下の3点を実施した。

 1、外袋に大きな文字で「老人と幼児は食べないでください」と表記
 2、外袋だけでなく中身の1つ1つの容器にも警告マークを追加
 3、こんにゃく粉の割合を少なくして弾力性を低下させた

 この3点を見る限り、個人的にはこれで充分な対策だと思える。元々、老人と幼児さえ無理して食べなければ事故は起こりえないのだから、消費者さえ気を付ければ事故が再発する可能性は無いに等しい。

 しかし、案の定と言うべきか、ユニカねっと(消費者主役の新行政組織実現全国会議)という消費者団体が「事故の再発の可能性が否定できない」ということで販売の見送り声明を発表したらしい。同時に、この団体は、消費者庁関連法案の即刻審議入りを求める声明も発表しているようだが、どうも胡散臭い雰囲気が漂っている。

 ユニカねっとは、「客観的なデータに基づいて安全性が担保されない限り、安易に製造・販売を行うべきではない」と述べているそうだが、これが消費者団体を名乗る組織の台詞なのか?と疑いたくなる。一体どこまで『消費者保護』というお節介を焼いたら気が済むのかと言いたくなる。消費者を保護する姿勢はご立派だが、少しは製造者や消費者の迷惑も考えてもらいたいものだ。
 こんなのはハッキリ言って、チンピラのイチャモンの類いに過ぎず、ただの“マンナンライフいじめ”にしかなっていない。『安全性を担保する』などは、どんな食料であろうと不可能なことであり、無理な相談以外の何ものでもない。この世の中に100%安全な食料などというものは有り得ない。逆に、この団体が100%安全なものだと認めた商品で事故が発生した場合は、その責任が取れるのか?とお聞きしたいものだ。

 こんな無理難題なことを言い出すと、車もバイクも、およそ事故が起こる可能性のあるもの全てが製造も販売もできないということになってしまいかねない。こんな馬鹿な論法が通用するのであれば、フグ料理などは世の中から消えて無くなることになる。例えば、料理人のミスでフグの毒にあたった人が死亡したとすれば、全国の罪のないフグ料理屋が全て廃業に追い込まれることになる。そんな無茶苦茶なことが正しいと言えるだろうか?
 あるいは、タバコについても同じことが言える。タバコを吸って病気になる可能性がある(実際にある)のならば、タバコの製造も販売もできないはずだ。

 常識的に考えれば、ダイエット目的に製造されたこんにゃくゼリーよりも、百害あって一利なしの有害なタバコの方が規制の対象になってしかるべきはずだ。タバコを吸うことに対しては個人の自己責任(事故責任?)を適用する反面、なぜ、こんにゃくゼリーには自己責任を適用せずに、国(消費者団体)が管理しようとするのか?

 タバコは置いておくとしても、お餅・おにぎり・だんご・饅頭など、喉につまりそうな食べ物など数え上げればキリがない。その全てを危険だと言って販売規制などを行っていたのでは、何も食うものが無くなってしまい、とどのつまり、食文化、延いては人間社会の否定になってしまう。

 以前にも当ブログで、こんにゃくゼリーについては述べさせてもらったが、こんにゃくゼリー自体には元々、罪は無いのだ。製造者であるマンナンライフが殺人目的でこんにゃくゼリーを製造したわけではないだろうし、消費者も自殺するつもりでこんにゃくゼリーを食べているわけではない。製造者と消費者双方のほんの僅かな油断と不注意が悲しくも痛ましい事故を発生させてしまったというだけに過ぎない。誤解を恐れずに言わせてもらえば、単なる不慮の事故でしかなかったのだ。

 消費者団体が行うべきことは、二度とこのような事故が起こらないように消費者に注意を促すことであって、商品や消費自体を無くすことではないはずだ。
 商品を買う・買わない、商品を食べる・食べないを判断するのは、あくまでも一人一人の消費者であって、消費者団体ではないはずだ。消費者団体の仕事とは、製造者と消費者の間に立って、安全な食文化を追求することであって、加害者を追及することではないはずだ。
 消費者団体の本来の仕事とは、“安全を追求する”ことであって、決して“危険を追及する”ことではないのである。

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宣伝のようなコメントで申し訳ありませんが、
よろしくお願いいたします。

投稿: オツカレ | 2008年12月 5日 (金) 10時28分

オツカレ様

コメント、有り難うございます。

 過去の記事は内容が古くなるかもしれませんので、今後、該当する記事を書いた時は、トラックバックさせていただきます。宜しくお願いいたします。

投稿: 管理人 | 2008年12月 5日 (金) 20時38分

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