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『漢字が読めない』vs『常識がない』(揚げ足取りテストの愚)

2009012401_3  先日、民主党の石井副代表が麻生総理に対して『漢字テスト』なるものを突きつきたことで大きな騒ぎとなった。しかも麻生総理の書いたとされる論文から出題したらしく、石井氏はこの論文自体がゴーストライターによって書かれたものではないか?と問い質したらしい。
 麻生太郎首相は『漫画は読めるが(難しい)漢字が読めない総理大臣』(通称:KY総理)として既に有名(?)なので、その隙に付け込もうとしたのか、12問の漢字テストを用意したようだ。12問の揚げ足取りテストの解答は以下の通り。

 1、なかんずく
 2、いいだくだく
 3、やゆ
 4、ひっきょう
 5、しったげきれい
 6、ちゅうこうのそ
 7、やつし
 8、ちょうれいぼかい
 9、ぐろう
10、がっしょうれんこう
11、けんこんいってき
12、めんぼくやくじょ

 この12問を見た限り、確かに麻生総理が読めそうにない漢字を上手く探し出したようだ。おそらく麻生氏には半分も読めないだろうことは誰にでも想像できる。しかし、こんな漢字テストが出来る、出来ないが一体なんの評価に繋がるというのだろうか? この漢字が読めたところで=『総理認定』にはならないだろうし、読めなかったとしても=『総理失格』とはならない。ゴーストライターが書いたことが問題なのであれば、御丁寧に漢字テストまで演出する必要はない。石井氏は、総理大臣になるための資格が『漢字テストに合格すること』だとでも思っているのだろうか?

 と言っても私は別に麻生総理を擁護しているわけではない。確かに漢字が読めない総理というのは格好が悪い。
 先日も麻生邸の麻生総理の自室の風景がテレビで放送されていたが、机の上には漫画が積まれていた。しかし押し入れ(?)を開けると普通の書籍らしきものがズラッと並べられていたので、全く本を読まないということではないらしい…と言いたいところだが、通常、読書家というものは漢字の“読み”には強い。本をよく読む人なら誰でも解ると思うが、大抵の漢字なら文脈から判断して読めるようになるものだ。以前、麻生氏が読み間違ったことで問題になった漢字(未曾有、頻繁、踏襲)などは、よく使用されている漢字なので、年間20〜30冊程度の本を読んでいる人であれば、読めるようになる漢字ばかりだ。まさか、数十年間も読み方が解らないまま流し読みしていたわけでもないだろう。
 このテレビで放送されていた本は麻生氏の本であることは間違いないだろうが、おそらく(きちんとは)読んでいないのだろうと思う。あれだけの本を読んでいる人なら、痴呆症か記憶喪失にでもなっていない限り、読めないということはないはずだ。あくまでも推論だが、おそらく図星だろう。

 麻生氏が「漢字が読めない」=「読書家ではない」=「世間知らず」ということぐらいは、わざわざ漢字テストなどを行わなくても既に証明されている。民主党がわざわざ漢字テストなどを作成しても何のプラスにもならない。そんな姑息な手段を講じると逆にやぶ蛇になる可能性の方が高い。自民党の揚げ足取りを行うことで、逆に民主党の足を引っ張ることになるだけだ。早い話、ミイラ捕りがミイラになってしまうだけのことだ。(実際にそうなってしまったのかもしれないが…)

 「天に向かって唾する」という諺もあるように、相手が「天」でなく「漢字が読めない首相」であっても吐いた唾は自分に返ってくるものだ。こんなことは世間一般の常識だ。世間一般の人々から、
「そんな常識すら持ち合わせていないのか?」と思われることと、
「こんな漢字も読めないのか?」と思われることのどちらがマイナスとなるだろうか?

 『常識があって漢字が読める』という簡単なハードルさえ越えることができない人達が政治を行なっているというのは嘆かわしいと言わざるを得ない。仮にも党の副代表ともあろう者がこんな稚拙な漢字テストに現(うつつ)を抜かしているようでは尚更だ。
 『漢字が読めない』vs『常識がない』、一昔前に流行った究極の選択のようだが、はたして国民はどちらを選択することになるのだろうか?

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コメント

>『漢字が読めない』vs『常識がない』
私は『漢字が読めない』を選びますね。
前者は識字障害で片付きますが、後者は社会不適応者ですから。
民主党を応援できないのは正にそこら辺です。
旧社会党(今もそうだけど)がただの反対政党と呼ばれていた状態と全く変わりません。

投稿: 松崎 | 2009年1月27日 (火) 07時28分

松崎様

コメント、有り難うございます。

 野党は総じて『揚げ足取り政党』と言えますね。
 日本の場合、与党である自民党の中にも自由主義的な思想を持った人物と社会主義的な思想を持った人物の両方が混在していますので、言わば自民党の中に全政党が入っているようなものです。そういった事情から他の政党の存在価値が乏しくなってしまっているわけです。かといって、野党からの明確なビジョンや政策も見えてきません。見えてくるのは、今回のような揚げ足取り政策だけです。政党同士が互いに足の引っ張り合いを行っているだけという体たらくです。
 リーダー不在の自民党は迷走を続けていますが、民主党も政権を奪取することだけが目的化にしているように見えます。もはや、政治に期待すること自体に無理があるのかもしれません。

投稿: 管理人 | 2009年1月27日 (火) 20時40分

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