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お上依存国家の悲喜劇【パニック症候群】

2009052001 新型インフルエンザが猛威を振るっている(?)らしい。相変わらず、日本国中、テロリストでも入国したかのような騒ぎぶりで、大阪・兵庫では1人も感染した生徒が出ていないにも関わらず教育機関は停止(学級閉鎖)し、マスクを付けて通勤することを義務付けている企業もあるらしい。
 
 新型インフルエンザが関西の景気に悪影響を与えるのではないか?と懸念されつつも、世間一般ではマスクやインフルエンザ関連商品が飛ぶように売れ、まるでインフルエンザ特需にでも沸いているかのような雰囲気が漂っている。日経平均株価もインフルエンザ銘柄によって押し上げられる形で上昇しているという有り様で、景気に悪影響どころか、逆に良い影響すら与えているかにも見える。来月から始まる上場企業の株主総会でも参加者全員にマスクが配布されるだろうことは想像に難くない。
 
 しかし、以前にも指摘した(→豚インフルエンザとパンデミックパニック)通り、インフルエンザウイルスにマスクは無効だ。身も蓋もない言い方だが、これは科学的にも証明された事実であるので否定しようがない。
 まあ、国民の大部分がマスクを購入して景気が良くなるのであれば、黙っておいてもそれほど損害は出ない(マスク程度なら騙されて購入したとしてもたかがしれている)ので、とやかく言う気はないが、この右向け右の国民性には閉口せざるを得ない。
 とにかく、右を向くも左を向くも全てお上の発表次第。なるほど、確かに右を向いても左を向いても、自分の頭で物事を考えようとしない子供のような大人ばかりがマスクを付けて街中を徘徊しているかにも見える。
 そもそもマスクというものは、風邪をひいた本人が他人に風邪を伝染さないために気を遣って着用するものではなかったのだろうか? 企業が社員にマスク着用を指示しているのは、お客様に対する礼儀としての意味合いもあるのかもしれないが、単に風邪を伝染されたくないという意味合いでマスクを着用しろと言っているのだとすれば、効果が無いのだから、喜劇と言うしかない。

 さすがの政府も、国民の行き過ぎたパニックを危惧してか、冷静になるようにと指示を出し始めたようだが、悲しいかな、遅きに失した感がある。多くの国民の心には既にパニックウイルスに侵入し、豚インフルエンザよりも先に別の病気を患ってしまったようだ。病名は無論「パニック症候群」である。
 このパニックウイルスは豚インフルエンザ以上に感染スピードが速く、既に日本国中に蔓延してしまっている。このパニックウイルスに対しては抗体を持っている人もいる。その抗体は「思考」することによって得ることができる。元々、抗体を持っていない人であっても「自分の頭で考える」ことで体内にワクチンを作ることが可能だ。
 …と、ブラックジョークはこの辺で措いておくとして、豚インフルエンザに関しては、もういい加減に冷静になった方がいいのではないかと思う。集団感染の恐れがあるからという理由で学校を休みにしても、このままいくと日本全国の学校が学級閉鎖に追い込まれることは目に見えている。休んだ分は夏休みに振り替えるということだが、その夏休みに事態が収拾されているという保証もなく、逆に事態が悪化している可能性の方が高いかもしれない。こんな過剰な対応をいつまでも行っていると、1年中、学級閉鎖ということにも成りかねないということも考える必要があるだろう。そんなことになれば、学級閉鎖どころか、学校閉鎖(=学校崩壊)となり、全員進級できないという馬鹿な結果を招きかねない。
 
 大体、学校に行くか行かないかを、お上が勝手に決めてしまうことに対して、なぜ多くの人は疑問に思わないのだろうか? 私にはそれが不思議でならない。インフルエンザが流行っていようがいまいが、「学校に行って勉強がしたい」と言う学生は誰もいないのだろうか? 「自己責任で学校に行きます」という気概のある子供は誰もいないのだろうか? もちろん、いるだろう。「なぜ学ぶ権利自体までお上に一任しなければならないのか!」と言う気概のあるチルドレンやペアレンツが出現することを期待したい。無論、気概のあるティーチャーも歓迎だ。
 
(上記見解は、今回の新型インフルエンザが、通常の季節性インフルエンザと同等か、もしくはそれ以下の症状であるという前提から述べています。そしてそのことは既に証明されていますので、感情的なパニック反論やパニック批判はご遠慮願います。)

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コメント

いい記事ですね。

結局、独立心を失っているから
不況にもなっているんです。
失敗を恐れない教育を望みます。

投稿: イエスマン | 2009年5月22日 (金) 21時24分

イエスマン様

コメント、有難うございます。

 そうですね。人生の全てをお上任せ(=他人任せ)では独立心など持てるはずがありません。
 日本の教育は基本的に失敗を許さないという減点主義教育ですから、リスクを冒すような人間はなかなか現れません。仮に現れたとしても、世渡りが良い人間でないと「出る杭は打たれる」という言葉の通りになってしまいます。そんな天井の低い窮屈な社会ですから、人々は無意識のうちに萎縮してしまい身動きがとれず、結果として自ら不況を呼び込んでしまっているのかもしれません。
 現代の日本人に本当に必要なことは、福沢諭吉が100年前に説いた「独立自尊」の精神を学ぶことなのかもしれません。

投稿: 管理人 | 2009年5月22日 (金) 23時16分

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