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景気が悪くなることを望む左翼政党

2010081601 金融庁が平成23年末に期限を迎える証券優遇税制※を延長するよう要望しているそうだ。その理由は「急速な円高で株安が続く中、優遇税制存続は株価対策としても有効」だということらしい。金融庁にしては、珍しくまともな要望が出されたようで少し安心した。実体を伴わない金持ち批判を繰り返す左翼政党(民主党も含む)からは批判が出そうだが、今回の金融庁の発表には素直に賛成したいと思う。
 
※株式を売却した際の譲渡益課税率を本来の20%から10%に軽減している制度

 「株式投資はゼロサムゲームである」という意見をよく耳にするが、実際のところはどうなのかというと、短期的に観れば確かにその通りではある。となると、「ゼロサムゲームなら税制などどうでもよいのではないか?」という意見があるかもしれない。しかし、株式投資には景気に影響を与えるという別の側面がある。株式市場の活況は景気を左右する力を持っているということである。
 ではなぜ、株式市場の活況が景気に影響を与えるのかというと、実は心理的な要因が非常に大きい。
 例えば、パチンコを例にしても、勝つ人と負ける人が存在する。実際はパチンコ屋のテラ銭が加わるため、勝つ人よりも負ける人の方が多いことは言うまでもないが、勝った人の心理状態というものが景気に与える影響を考えてみよう。
 パチンコ好きの人であれば誰もが経験したことがあると思うが、パチンコで数万円勝った日などは、気前が良くなり、何か普段は買わないような物を買って帰ろうかという気分になる。なぜそうなるのかというと、それは汗水たらして働いて得たお金ではなく、不労所得で得たお金であるからだ。「時間も神経も(才能も?)費やして儲けたお金だ」と言う人もいるかもしれないが、正規の労働で儲けたお金でないことに違いはないので、ここでは不労所得だということにする。
 
 ここでこう言う人もいるかもしれない。「勝った人が余分にお金を使うことは理解できるが、負けた人は更にお金を使わなくなるので、全体としての消費量は変わらないのではないか?」と。
 しかし、その心配は無用だろう。勝った人をAとし、負けた人をBとして考えてみると、Bが消費量を減らすといっても、生活費自体を削るにも限界がある。せいぜい、余分なお金を使わないようにする程度だろう。ここで重要なことは、Aが余分に使うと思われる金額とBが節約するだろう金額を天秤にかけた場合、どちらの金額が大きくなるかということだ。例えば、Aが1万円余分に消費した場合、Bは1万円以上の節約ができるかというと、その可能性は極めて低いだろうことは容易に想像できる。
 仮に、パチンコ屋のテラ銭分を含めて考えたとしても、上記の結果は変わらないだろう。パチンコ屋全体として考えた場合でも、勝った人々の総消費量よりも負けた人々の総節約量が上回ることはまず有り得ない。つまり、パチンコというギャンブルを通じて、消費量は通常よりも上がると考えられるのである。
 
 株式投資の場合も基本的には同じことが言える。株式投資はパチンコのようなギャンブルではないにしても、大きく儲けた人が気前よくお金を使うだろうことは変わらない。たとえ、その後に大損して収支がトントンになることがあったとしても、既に消費してしまった分は戻らない。大抵の株式投資家(株式投機家も含む)の実体はそのようなもので、儲けた時には気前よく消費してしまうが、いずれ損をして儲けた分は吹っ飛んでしまう。結果として、消費した事実だけが残る場合がほとんどであり、ゼロサムゲームどころが、消費した分だけマイナスという人は結構多いと思う。
 では、それはいけないことだろうか? もちろん、個人的には悪いことだろうが、日本の景気全体として考えれば良いことだ。そしてより重要なことは多くの投資家達はそれ(=結果的に損をすること)を半分承知の上で株式投資を行っているということだ。パチンコと同様、勝った(儲けた)時の高揚感と刺激を得るために、株式投資を行っている投資家達も大勢いるということだ。
 
 以上のような理由で、一種の娯楽でもある株式投資に過剰な譲渡益課税などを設けることは極力控えた方がよい。なぜなら、課税率を上げれば上げるだけ、景気に悪影響を及ぼすことは間違いないからだ。早い話、パチンコ屋のテラ銭を上げた場合と同じ結果になってしまうということだ。パチンコ屋が意図的にテラ銭を上げてしまえば、客が減少することは間違いないところだ。同じ理屈で、株式譲渡益課税率を上げてしまうと、一般投資家の株式投資離れが加速し、不労所得による消費量も減少することから景気も必然的に減退することになる。

 現在のような円高で株式市場が低迷している時には、本来であれば、「株式譲渡益課税は0にする」と言うことが最も望ましい。金融庁の「10%に留める」というのは容認できても、左翼政党(民主党も含む)のように「20%に上げるべきだ」などという経済音痴の戯言には耳を傾けるべきではない。なぜならそれは、「景気を悪くするべきだ」と言っているのと同じことだからである。

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コメント

物事は、底辺で揃えてこそ、平等なのです。

というのが、左翼的な政治ですね。

投稿: maeda | 2010年9月29日 (水) 18時53分

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