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『共貧主義社会』へ到る道

2011061101 地上デジタル放送の完全移行化を目前に控えて、デジタルハイビジョン対応の薄型液晶テレビの売れ行きが好調らしい。数年前には「1インチ1万円」と言われていた液晶の価格も現在では「1インチ1000円」近くまで値下がりしてしまった。現在では、32インチの液晶テレビが3万円台で購入することができる。

 かくゆう私も1年程前に40インチの液晶テレビを購入した。販売価格は10万円台だったが、当時の家電エコポイント制度(24000円)を利用して実質8万円程度で購入することができた。しかし、1年後の現在ではエコポイント制度を利用しなくても、同一の液晶テレビが8万円以下で買えるようになってしまったので、損をした計算になる。
 テレビをあまり観ない私が、焦ってハイビジョンテレビを購入する必要もなかったのかもしれないが、それでも購入したことを後悔はしていない。(DVDで映画を観る分には結構重宝している)

 昨年にエコポイントに釣られて液晶テレビやプラズマテレビを購入した人は多くいると思われるが、「エコポイント制度に騙された、金返せ!」などと言っている人は極めて少数だろうと思う。損をしたと言っても、1インチ1万円もした物が、これだけ安価で手に入るようになったのだから、どちらかというと買って満足した人の方が多いのではないかと思う。

 地上デジタル放送移行における様々な社会的な問題点は有るものの、「経済政策」という1点だけでとらえれば、『家電エコポイント制度』は景気刺激策としての機能を果たしたと言えるのではないかと思う。多くの国民に“お金を使わせること”に成功したのであれば、立派な経済政策だったと言える。

 現在の日本の不況の1番の原因は、お金が正常に動いていない(=消費不足)ことであるので、多少強引な政策であったとしても、上手く国民をその気にさせて、お金を消費させることができれば、結果的にはプラスに繋がる。
 「それでは詐欺ではないか!」などという貧しい苦情を言っていたのでは、景気は悪くなる一方なので、この際、目を瞑って受け入れた方が得策だと思う。時には気前よく「騙された」と言えるぐらいの器量も併せ持たないと、経済だけでなく人生までも萎縮してしまうかもしれない。

 しかし、理想としては、エコポイント制度のようなややこしい政策を実施するまでもなく、消費者に本当に買いたいと思わせるような魅力的な商品が自然に登場してくれる方が良いに決まっている。
 最近で言えば、アップルの製品などがその良い例かもしれないが、私も10年程前に現在のiPadのような製品(電子書籍媒体)があればいいなと思っていた。デジタル媒体で本や漫画や雑誌を読めるようにすることは技術的には可能だということは誰もが解っていたと思う。しかし、様々な社会的な障壁(業界事情や著作権など)が邪魔をして商品としては成り立たないだろうなとも思っていた。
 ところが、アマゾンやアップル等の新興先進企業はその障壁をいとも容易く(?)乗り越えてしまった。アメリカという自由な経済市場で活動できたことも、それを可能ならしめた大きな理由であったのかもしれないが、そういった企業が世界の消費活動の牽引役を演じていることは確かである。

 人々が本当に買いたいと思うような商品は、天才の閃きと行動力から生まれる場合が多々ある。そういった才能を開花させ、育むという文化があってこそ、経済は発展し、多くの人々がその発展から生まれた果実を享受することができるようになる。
 しかし逆に、天才を嫉妬し、才能を抑え込むというような嫉妬文化が花開くと、経済は萎縮し、多くの人々が等しく貧乏になってしまう。
 つまり、この世では実現不可能だとされている共産主義社会のようなものは、嫉妬文化が根付いた社会からは、なおさら誕生しないということである。ところが、「共産主義者」と名乗る人物に限って、金持ち批判が得意であることはよく知られたことである。それが如何に矛盾した言動であるかは、敢えて述べるまでもないだろう。
 
 サッチャーが言ったように、「金持ちを否定しても貧乏人が金持ちになるわけではない」というのは、まさしく社会学的な真理であり、嫉妬文化が根付いた社会から生まれる社会とは、共に貧しくなる共貧主義社会でしか有り得ないということである。
 
 先日、DVDで『ソーシャル・ネットワーク』を観てみたが、その映画の主人公マーク・ザッカーバーグのような人物が日本にいたとしても、おそらく成功者としての人生は歩めないのではないか?というのが率直な感想だった。
 多少の曲者であっても才能有る人物にはどんどんお金儲けに精を出してもらった方が世のため人のためになる。日本もいい加減に共に貧しくなるような嫉妬文化から脱皮してもらいたいものだ。
 
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