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『真・株式取引時間延長』のススメ

2011112701 日本の株式市場が冴えない。今に始まったことではないが、いい加減、株価をチェックするのもウンザリする程の体たらくぶりだ。
 「投資家が株価を見るのが嫌になると底値に近い」とよく言われるが、日本の株式市場だけは例外のようで、そういった当たり前(?)の常識が通用しなくなっているような気がする。自国の大地震や原発事故だけでなく、他国の洪水や財政危機による円高でも影響を受け、その上、オリンパス事件も加わり、株価が騰がる要素が内部にも外部にも全く見えないような状況に陥っている。
 
 オリンパスの株価は、マイケル・ウッドフォード元社長の解任前の2500円程度から424円まで暴落し、その後、1100円程度まで戻している。しかし、未だ上場廃止リスクが払拭されないため、マネーゲーム化している感は否めない。(ちなみに私はオリンパスの株主ではない)
 
 「オリンパスを上場廃止にするべきか?」という議論があるが、個人的には「上場廃止にするべきではない」と思う。不正を行っていた人物達は厳しく糾弾するべきだが、一般の従業員や株主にはほとんど罪は無いのだから、企業の存続はあくまでも市場の判断に委ねるべきである。「不正を行った企業には価値が無い」と投資家や消費者が判断すれば、その企業の株式は低迷し、商品も売れなくなり、放っておいても市場から追放されることになる。
 一部の人間が不正を働いたからといって、その企業の価値を直ぐさま人為的に潰してしまうと、市場にいらぬ混乱を招き、全く無関係の企業にまで悪影響を及ぼしてしまうことになる。況して、これだけ日本の株式市場が低迷している時に、オリンパスの上場廃止などを行うことになれば、「泣きっ面に蜂」になってしまいかねない。
 
 ライブドア事件の時にも、検察(東京地検)の見込み捜査で株式市場を破壊してしまったという苦い経験が有る。特に不正と言われるような事件ではなかったにも拘わらず、東証の恣意的な判断で上場廃止にしてしまったことで、多くの株主が大損し、新興市場は暴落してしまい、未だに回復せずに低迷を続けている。
 そもそも当の企業が不正を行ったという罪を認めておらず、被害を訴えている者が誰もいない段階で、強制捜査を行うということ自体が無茶苦茶だった。「推定有罪」という言葉があるが、ライブドアへの強制捜査はまさしく「推定有罪捜査」だったと言える。

 北朝鮮では、「資本主義に染まった罪」というものがあるらしく、その罪を犯した者は公開処刑されるらしいが、日本もあまり変わらない国ではないか?ということが世界中の投資家に向けて発信されてしまった事件がライブドア事件だった。「日本の常識は世界の非常識」という言葉の通り、日本の株式市場も世界の常識が通用しないことが証明された事件でもあった。
 
 日本の株式市場が低迷しているためか、東証等は取引時間を延長し、今月21日から、前場の9:00から11:00までの取引時間を9:00から11:30までに変更(延長)した。
 しかし、その効果は限定的でほとんど取引量は増加しなかった。元々、4時間30分だった取引時間が5時間に増加したわけだが、単に昼休みが短くなっただけで、時間帯としては全く変更されていない(9:00から15:00のまま)のだから、これは当然の結果だろうと思う。
 
 本気で取引を増加させようと思っているのであれば、普段、リアルタイムで株式売買ができない客層を市場に引っ張ることができるようにしなければ意味がない。つまり、取引時間帯自体を変えなければいけないということである。
 具体的に言えば、現在の『前場・後場』を、『前場・中場・後場』の3つに分割(下記参照)でもして、取引できる時間帯を増加させる必要がある。言わば、取引時間の分割延長である。
 
 【前場】  9:00から11:00
 【中場】 12:30から15:00
 【後場】 16:30から19:00

 
 最低でもこれぐらいの抜本的な変更を行わない限り、取引量が大きく伸びることは有り得ないと思う。普段、仕事を行っている人々が仕事が終わった後や、帰宅後にリアルタイムで株式売買ができるようになれば、必ず取引量は増加し効果が出るはずである。家電量販店やスーパーマーケットが営業時間帯を延長しているのと同じ理屈を株式市場にも適用すればいいのである。
 
 しかし、こういった変更は金融機関などの既存システムにも大きな影響を及ぼすので「できない」ということらしい。結局、ここでも投資家不在の経営が問題となっているわけだ。消費者不在ならぬ、投資家不在の取引時間延長では、良い効果が出ないのは当然の帰結である。前場の取引時間を30分延長するぐらいなら、せめて後場の取引時間を30分延長するべきだったのではないかと思うのだが、日本の金融機関の営業時間は15時までという暗黙の了解事項があるため、無理だったのかもしれない。
 
 株式取引時間の分割延長によって、“株式取引時間分割バブル相場”を誘発するぐらいの思い切った株価政策(金融改革)を実行できる政治家はいないものだろうか…。
 
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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 株の取引 | 2012年1月15日 (日) 16時56分

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