朝生『橋下 徹の学べるニュース』を観て。
録画していた『朝まで生テレビ』を観てみた。
今回は橋下 徹大阪市長と反橋下派が「大阪都構想」について議論するということで楽しみにしていたのだが、実際に観てみると、「大阪都構想」の話は橋下氏が少し説明しただけで、実質は、単なる「橋下主義(ハシズム)の是非」というような感じの内容だった。
『橋下主義(ハシズム)を許すな!』という本を共著している2名(香山リカ氏、 薬師院仁志氏)が出演していたことからも、大体の予想はしていたが、どこか大阪市長選前の録画番組を観ているような錯覚を覚えた。
反橋下派は、既に大阪市民の投票によって大阪市長になっている橋下氏の改革に対して疑問を呈するのみで、その先にある肝心の「大阪都構想」の内容については全くと言っていいほど触れていなかった。
そういった論客達に噛んで含めるような丁寧な説明を行っている橋下氏の姿を観ていると、まるで、『池上 彰の学べるニュース』を観ているようだった。ただ、『橋下 徹の学べるニュース』では、生徒が素直に人の話を聞こうとせず、極めて反抗的だったという違いがある。
橋下氏がこの番組で述べていたことは至って正論で、その言葉は自信に満ちていたが、反橋下派の言葉は空虚この上なく、ただの感情論や揚げ足取りに終始していた。政治家に対する言葉狩りを得意とするマスコミとほとんど大差が無いように感じられたのは私だけではないだろう。
例えば、帝塚山学院大学教授の薬師院仁志氏は、まるで自分が「大阪市民の代表」にでもなったかのような口ぶり(実際にそう言っていた)だった。しかし、大多数の大阪市民は既に橋下氏の改革に賛成を示しているわけだから、「大阪市民の代表」というのは間違いであり、実質的には「反橋下派の代表」でしかないことが理解できていないようだった。氏は「大阪市が破壊される」というようなことを何度も口にしていたが、大阪市の何が破壊されるのかについては言及しておらず、そのことを突っ込まれると、「議論のすり替えだ」と言う。本質的な議論を反らし、議論のすり替えを行っているのが自分自身であることが全く見えていないようだった。
そもそも「大阪市が破壊される」ことがイケナイことなのだろうか? むしろ、多くの大阪市民は「現在の大阪市を破壊して欲しい」と願って、橋下氏を大阪市長に選んだのではなかったのだろうか?
「自民党をぶっ壊す!」と言って当選した小泉元総理と同じように、橋下氏が「大阪市をぶっ壊す!」と言ったとしても、おそらく橋下氏が大阪市長に選ばれていただろう。その言葉を字義通りに受け取るほど大阪市民も馬鹿ではない。その言葉には敢えて口にする必要のない前置詞が有ることは暗黙の了解事項であり、「腐った大阪市をぶっ壊す!」というのが本当の目的であることは皆、承知しているのである。
「腐った部分だけを破壊する」のなら、何の問題もない。それを問題とするのは、既得権益を死守したい勢力だけだ。
故・小室直樹氏の新刊(復刊)『政治無知が日本を滅ぼす』の巻頭に、こういう言葉がある。
「政治の良し悪しは結果責任なり」
橋下氏の改革が結果的に全て正しくなるとは私も思わないし、彼自身も結果がどうなるかまでは解らない部分もあるだろうと思う。しかし、結果がどうなろうと、自分が正しいと思うことを彼は信念に持って有言実行しており、独裁者と言われつつも、他人の話に耳を傾ける余裕も持っているように見える。もし自らの改革に間違いがあれば、そのことを素直に受け入れるだけの器量も観て取れる。
逆に反橋下派の人達は、他人の話に耳を傾ける余裕が乏しく、もし自らの意見が間違っていたとしても、そのことを素直に受け入れるだけの器量を持っているようには見えなかった。
橋下 徹氏と反橋下派では「人間としての器が違う」、残念ながら、それがこの番組を観た一視聴者としての率直な感想だった。
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