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ミサイル打ち上げ失敗から生じる『第二次朝鮮戦争』の可能性

2012042001 北朝鮮がミサイル打ち上げに失敗したことは周知の通りで、世間では、しばしの安堵感が漂っているかのように見える。一時的に地政学的なリスクも遠のいたということで、世界の株式市場も好感を示し、ニューヨークダウも日経平均株価も少なからず上昇に転じた。

 しかしながら、北朝鮮が今回のミサイル打ち上げ失敗に懲りて、このまま大人しく黙って引き下がるとは思えず、どうもキナ臭い空気が漂っているように感じられる。
 北朝鮮側は国連からの非難に対しても「全面排撃」する構えを見せており、依然として予断を許さない状況が続いている。

 米国務省のトナー副報道官は「非常に強力な独自の制裁を検討している」と述べたそうだが、この“非常に強力な”という部分がどうも引っ掛かる。日本政府がこういう言葉を述べる時、それは大抵“お金”(経済的な制裁)を意味するが、アメリカの場合、必ずしも“お金”を意味しないという恐さがある。実際に米国防長官が「戦争の一歩手前にある」とも述べており、軍事的制裁となる可能性があることを仄めかしている。

 このままこの緊迫した状態が続くと仮定すれば、安保理による追加制裁後に発生すると思われる北朝鮮の核実験を機に、朝鮮戦争に発展する可能性も否定できない。
 「窮鼠猫を噛む」という諺の通り、追い詰められた無法国家の独裁者は、時に信じられない行動を起こすことがある。まるで、時代の見えない澱んだ空気に背中を押されるかのような暴挙に出ることがある。戦争というものは、大地震と同様、いついかなる時に起こるか分からないということは、これまでの歴史が暗に示している。

 かつて1950年に勃発した朝鮮戦争では、「朝鮮特需」という言葉が生まれた。日本経済の変遷に少しは興味のある人なら誰もが1度は聞いたことのある言葉である。
 1945年の敗戦からなかなか立ち直れなかった日本経済にとって、朝鮮戦争から派生した「朝鮮特需」は自国の経済を押し上げる大きな原動力となった。『戦争』というものが最大の経済政策であることは、よく知られた(認め難い)事実である。

 あくまでも仮定の話だが、『第二次朝鮮戦争』が起こると、高い確率で『第二次朝鮮特需』も発生することになる。他国間の戦争という予期せぬ不幸な出来事で自国経済が立ち直るというのは、素直に喜べないことではあるが、「この世の地獄」と呼ばれる独裁国家を“まともな民主国家に変える”という大義名分を掲げて、アメリカが戦争を視野に入れている可能性は否定できないと思う。中国との関係もあるので、そう簡単にはいかないとは思うが、アメリカ経済の懐事情も考慮すれば、その可能性は充分に考えられる。

 要は、北朝鮮が自滅的な行動に出れば出るほど、アメリカに戦争(北朝鮮への攻撃)の口実を与えることになるということである。
 これまでにも北朝鮮は、2006年、2009年とミサイルを発射した後に核実験を行ってきているので、今回も同じように核実験を行う可能性は極めて高い。しかしその選択は「三度目の正直」的な危険を孕んでいる可能性がある。
 北朝鮮が再三の警告を無視して三度、核実験を行うという暴挙に出れば、国際世論は誰も北朝鮮を擁護できなくなるので、北朝鮮のオウンゴール(自滅)というシナリオが出来上がったとしても何ら不思議ではない。
 北朝鮮に新たに生まれた20代の若き独裁者が、自らの間違った判断によって国を崩壊に導く確率は高いと言えそうだ。

 『3・11』を日本の『第三の敗戦』ととらえている識者もいるぐらいだから、「歴史は繰り返す」という言葉が本当であるなら、この数年の間に『第二次朝鮮戦争』が勃発する可能性もまんざら否定できない。このキナ臭い空気の正体は“戦争が迫っている”という予兆なのかもしれない。
 
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