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『有給休暇制度』撤廃論の【補足説明】

 前回、「有給休暇」について以前から疑問に思っていたことを少し書いてみると、予想していた以上に閲覧者が多かったようで、2チャンネルにスレッドまで出来ていた。
 BLOGOSのコメント欄等、様々な意見(反論、批判)を読ませて頂いたが、読んでいると、「馬鹿」だの「アホ」だのという言葉が多く見られ、中にはタイトルだけしか読んでいないのではないか?と思われる人もおられた。
 タイトルが「『有給休暇制度』撤廃のススメ」だったので、これだけ見て条件反射的に《有給休暇が無くなり給料も減額される》と思い「何をバカなことを言っているんだ」ということになったのかもしれない。もし本当にそういった人がいるようなら、とんだ誤解なので、弁解の意味も込めて少し補足記事を書いておこうと思う。

 まず私は以下のように書いた。

 「有給休暇制度を撤廃し、その分、幾分か休日数を増やし、休日が増えた分だけ給料をカットする
 「有給休暇を始めから固定休日ということにし、慶弔や大病、事故などの絶対的に休まなければならない事情が有る場合を除き、その他の休暇は全て欠勤扱いにする

 これをどう受け取られたのかは分からないが、少しややこしい書き方をしてしまったので、誤解を招くことになったのかもしれない。おそらく読む人によっては解釈が違っていたのだろうと思う。
 「従業員・経営者共にWin-Winの真っ当な制度」とも書いたので、理解してもらえるだろうと思っていたのだが、どうも考えが甘かったらしい。

 上記の言葉を具体的に説明すると、例えば、現在20日間の有給休暇が有るとすると、その内の一部を初めから休日にするということだが、例えば、次のような場合が有り得るということを書いたつもりだった。

 20日間の有給休暇が有る場合

   5日間を固定休日(有給)にして、それ以外は欠勤扱い(無給)
  10日間を固定休日(有給)にして、それ以外は欠勤扱い(無給)
  15日間を固定休日(有給)にして、それ以外は欠勤扱い(無給)
  20日間を固定休日(有給)にして、それ以外は欠勤扱い(無給)

 20日間全てを固定休日にするというのは現実的に少々無理があると思われるので、実際は10日間程度になると考えるのが妥当なところだと思うが、要するに、経営者と従業員が双方納得できる折衷案ということである。
 この場合、現在、有給休暇をほとんど取得していない人にとっては、明らかに休日が増えることになる。もちろん、その分の給料は引かれない。
 大部分のサラリーマンにとっては、給料に影響せずに、煩わしい有給休暇取得願いの提出もせずに、休日が増えますよという前向きな提案のつもりだったのだが、逆に、給料が引かれ、何のプラスにもならない奴隷根性丸出しのブラック企業の経営者のような提案だと思った人が大勢いたらしい。確かに全ての有給が欠勤扱いになるということなら、従業員にとっては何のメリットも無いことになる。

 ただ、毎年、有給休暇を全て取得している人からすれば、この案でも「何をバカなことを言っているんだ」ということになる。一部の休日が欠勤扱いになってしまうということだから、そんなのは暴論だということなのだろう。
 しかし、法律的には有給休暇の取得は労働者に認められた権利ということになっているとしても、残念ながらそういった法律自体がまともに機能していないし今後も機能するとも思えない。そういう前提に立った上での提案なので、初めから有給休暇を全取得しているような人を対象にはしていない。
 別に法律を変えろというわけではなく、個々の企業がそういった独自の休暇システムを採用すればいいのではないか?という提案なので、現在、有給休暇を全取得できるような人の休日数を減らせと言っているわけではない。

 ワークシェアリングに触れている人もおられたが、それは私も意識していた。例えば、10日間の固定休日が増加すれば、年間250日が出勤日の人であれば、最大4%程度のワークシェリングが可能となる。しかしこれも実際は既存の従業員の残業が増えるだけの場合もあるし、社内失業者という問題も有るので計算通りにはいかないが、それでも1%程度なら雇用者数を増加できる可能性が有るかもしれない。

 それと、前回の記事は「お金(給料)」というものに限定した記事を書いたので、仕事の質や量、中身には敢えて言及しなかった。「仕事をちゃんとこなしているのであれば有給を取るのは個人の自由だ」と書いておられる人もおられたが、それはその通りだと思う。
 しかし、仮に仕事ができたとしてもその自由(有給休暇を取る自由)を行使できない場合もある。「仕事をこなした上で有給休暇を取るのは自由だ」と言っても、組織の中で個人主義を貫くのは難しいという現実的な問題がある。人を指導する立場にあれば尚更で、義務を果たさずに権利だけ要求するわけにはいかないという場合がある。それに職種によっては仕事のノルマを線引きするのは難しい。ゆえに、初めから固定休日にすればいいということになるわけだ。

 前回の記事を書いている最中、おそらく仕事内容についての反論が有るだろうなと思い、初めはその件も書いていた(予防線を張っていた)のだが、記事自体が必要以上に長くなり、返ってややこしい内容になってしまったので、敢えて、その部分を省いて投稿させてもらったという経緯がある。
 ブログ記事には特に字数制限が有るという訳でもないのだが、暗黙の字数制限というものは有る。その限られた暗黙スペースに万人に納得して(読んで)もらえるような事細かな記事など書けるわけがなく、どうしても最大公約数的な内容になってしまうことは仕方がない。

 しかし毎度、頂いたコメントを読んでいると、コメントを書く人にも様々な解釈をされる人がいるものだと驚かされる。先のワークシェアリングなど、私が書いていないことまで察してくれている人もいれば、全くお門違いの思い込みで批判を書いているとしか思えない人もいる。

 「文は人なり」というのはフランスのビュフォンの言葉だが、コメントを読んでいると、まさにそれが良く分かって面白い。しかし、批判のための批判、論破目的の反論などは、読んでいると、その底意が伝わってくる場合も多々有り、たまに気分が悪くなる時が有る。多くの有名ブロガーがコメント欄を閉じられているのも、そういった一部の人々の邪念に影響されるのが嫌でそうされている場合も有るのかもしれない。
 他人を罵るような言葉には目に見えない毒が含まれている。それが敏感に感じ取れる作家のようなタイプの人には堪らないということなのだろうと思う。

 反論や批判は大いに結構なのだが、どこかどうおかしいのか、なにがどう間違っているのかという説明もなしに、「馬鹿」だの「アホ」だのと言われても、なんの改善もできないし、誰もなんのプラスにもならない。
 今回の記事の場合は、そういった言葉を含んだコメントがあまりにも多かったので、「これは誤解を招いたかな?」と自分で判断できたわけだが、私が目を通した範囲では誰一人としてそのことを指摘してくれる人がいなかったのは残念だった。

 いずれにせよ、少々、誤解を招くような文章になってしまったことに対する反省文として、本記事を書かせていただいた。悪しからず。

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社会問題」カテゴリの記事

コメント

必死に補足説明までして何がしたいのか意味不明だけど、また批判だらけなら続・補足説明がありそうで楽しみです。

投稿: 哀れ | 2013年8月13日 (火) 17時24分

> 20日間の有給休暇が有る場合
   5日間を固定休日(有給)にして、それ以外は欠勤扱い(無給)

ここが説明不足なだけでは?
5日間を固定休日にして(従来の有給は20-5=15日)、それ以外は欠勤扱い(無給)
と書けば、トータルの休日は変化なしなので叩かれないでしょうに・・・

投稿: ただの説明不足では? | 2013年8月13日 (火) 22時02分

フランス人まで出して大そうなことだけど、

「有給休暇制度を撤廃し、その分、幾分か休日数を増やし、休日が増えた分だけ給料をカットする」って目立つように描いている。これに数字を入れると分かるけど、「有給休暇制度を撤廃し、その分、5日休日数を増やし、休日が5日増えた分だけ給料をカットする」幾分かを5日に変えた。これはどう見ても有給休暇をそのまま無給休暇にするとしか読めないよね。そのあとの「つまり・・・」以下と全くつながらないよ。これは「甘かった」とかじゃなくて、明らかに間違えているからね。ちゃんと謝ろう。

あと補足説明も結局有給休暇を削除する場合もあるってことでしょ?

-別に法律を変えろというわけではなく、個々の企業がそういった独自の休暇システムを採用すればいいのではないか?という提案なので、現在、有給休暇を全取得できるような人の休日数を減らせと言っているわけではない。-

って言ってるけど、補足説明見ると、減らす場合もあげてるよね。言っていることがバラバラだよ。

ちなみに、法律を変えなくてもいいといっているけど、法律を変えないで法定の有給休暇を削除するなんてことはできないからね。少なくともまともな企業はできないよ。

はい、であとこれ、厚生労働省の統計から。
「平成23年(又は平成22会計年度)1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数は除く。)は、労働者1人平均18.3日(前年17.9日)、そのうち労働者が取得した日数は9.0日(同8.6日)で、取得率は49.3%(同48.1%)となっている。」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/12/gaiyou01.html

筆者の前回の記事の論理構成は、「三重苦によって有給休暇が取得できず、制度が有名無実化している→そのため、現行の有給休暇制度を撤廃し、新しい休暇制度を作ろう」
で間違いないよね。これが論の主要な部分だけど、有給休暇は統計見るとある程度機能しているよ。だいたい半分くらいは休暇を消化しているってことね。だからこの論は成り立たないのね。もともと根拠なかったけど。ちなみにこの統計は30秒くらいで見つかる。

投稿: 謝ろう | 2013年8月14日 (水) 07時51分

そもそもこの記事に欠勤と書くから反発を呼ぶのです。筆者は企業(会社組織)での勤務したことがあるのだろうか甚だ疑問に思われてなりません。もし勤務した経験があるのであれば、言葉を理解しないで本文を書かれているのではないかと思わざろうえません。

多くの企業の場合、欠勤は無休で休むことと賞罰の対象とワンセットで扱われるはずです。欠勤数が多いことによりボーナスのカットや昇給の足枷になるのは、多くの労働者が知っていることです。無給での休みを公休などの書き方をすれば反発も少ないでしょうがこの文章を読む限り、ブラック企業のススメとしか誰も取らないのではないでしょうか?

投稿: 海獺 | 2013年8月14日 (水) 18時58分

有休、休日の法的な定義をよく理解された上で、有休の新しい考え方を書かれているのだとすれば、もう少し専門的な知識を踏まえ革新的なことをお書きになったほうが、皆さんから色々な共感が得られるのではないでしょうか 
休日の定義からお入りになって、新しい発想を考え出してみるというのも一案でしょうか
確かに皆さんから受け入れられるというのは難しいことですね

投稿: 日々勉強 | 2013年8月16日 (金) 11時28分

いろいろ想像するのは結構ですが、現状追認で幾ら小細工を弄しても、有給休暇の意義を弁えないことには元の木阿弥でしょう。

投稿: 野次 | 2013年8月22日 (木) 09時12分

公務員や大企業・・なら有給休暇制度取れるが
全く取れない職場が多い


ナゼ・・代わりはイクラでも居る・・
嫌ならやめろと言われ・・怖くて言えない

訴えたら・・家族を路頭に迷わせる・・
安給料で手持ちもなくなり・・
抵抗は命取りになる。

訴えても・・職場に居れなくならと
泣き寝入りしている人が多すぎます。

国で強制的に指導しないからです。

投稿: 太郎 | 2013年10月29日 (火) 21時11分

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