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「民進党」in「希望の党」の矛盾

■「民と進む」ことを忘却し、一縷の「希望」に縋る政治家達

 「民進党」が「希望の党」へ合流するという、まさかの展開となり物議を醸している。既に多くの人が述べている通り、「民進党」と「希望の党」では、政策方針に違いがある。民進党員の何名が「希望の党」へ合流することになるのかは定かではないが、前原氏が語った内容から、その矛盾点を指摘しておきたい。

>アベノミクスは、一般の国民の皆さんの暮らしの改善には繋がらない反面、その極端な低金利政策や放漫財政は非常に危険であり、何かのきっかけで皆さんの暮らしを崩壊に追い込む可能性があります。

 アベノミクスが消費税増税によって頓挫したことは認めるとしても、民主党時代よりは失業率、自殺率ともに大幅に下がったことは明々白々であり、少なくとも学生の就職環境は改善されたとみるのが一般的な見方だと思う。国民の生活を崩壊に追い込む危険性があったのは、むしろ、かつての民主党政権の方だったと思っている人の方が圧倒的に多いと思う。

 私も当時に何度かブログ記事で指摘させていただいたが、民主党には経済政策自体が皆無だった。空前の円高不況で著名な大企業ですら倒産寸前にまで追い込まれたことは記憶に新しい。民主党時代に日本経済が低迷したのはリーマンショックの影響だったというようなことをよく耳にするが、その負の流れに逆らう経済政策を何も打てなかったのだから、言い訳にはならない。

 前原氏の言葉に倣って、当時を振り返るなら、

 「民主党政治は、一般の国民の皆さんの暮らしの改善を考えておらず、その極端な円高・株安や経済無策は非常に危険であり、何かのきっかけで皆さんの暮らしを崩壊に追い込む可能性がありました。
となる。

■護憲派の誤解(「自宅」と「重要文化財」の混同)

>自衛隊や日米同盟の強化は必要ですが、そのために憲法違反の法律を強引に成立させることは許されません。

 現在の憲法では自衛隊を軍隊と認めていないのだから、憲法を変えない限り、強化のしようが無い。「自衛隊や日米同盟の強化は必要」だからこそ、憲法に囚われ過ぎてはいけないのである。

>国民生活を脅かし、憲法を軽視し、民主主義を否定する安倍政権を一刻も早く終わらせることが、わが国政治の最大の課題だと私は確信しています。

 「憲法を軽視」というのは、単純に「憲法を変えてはいけない」ということを意味しているのだろうけれど、もしそうであるならば、改憲派の「希望の党」とは相容れない矛盾した政策内容ということになってしまう。
 「改憲」を訴えているということは、少なくとも現行憲法には欠陥が有ると認めていることを意味している。その欠陥憲法の内容を微塵も疑うことなく、不磨の大典の如く神聖視していては改憲などできるはずがない。

 護憲派の人々は誤解しているが、憲法を重要視するからこそ、憲法をより良いものに変えていかなければいけないのである。それは、ある意味、住んでいる家と同じであり、経年劣化した部分は、その家に住む人が住み良いように変えなければいけない。旧家を人の住んでいない重要文化財だと思い込み、手を加えてはいけないと言って、修繕が必要になった所をそのままにしていては、終いには、その家に住めなくなってしまう。風化した憲法を護持することこそが憲法の軽視なのである。

 「安倍政権を一刻も早く終わらせることが、わが国政治の最大の課題」というのも、その「一刻も早く終わらせなければならない理由」とは具体的に何なのだろうか? そこが全く見えてこない。「わが国政治」ではなく、「我が民進党」であればピッタリと収まるが。

■わが国政治の最大の課題は「具体性なき政治からの脱皮」

 例えば、 
 「消費税を10%に引き上げれば日本経済崩壊に繋がる可能性があるので、安倍政権を一刻も早く終わらせなければならない
とか、
 「北朝鮮に対して直ぐさま防衛手段を講じなければ日本は崩壊する危険性があるので、安倍政権を一刻も早く終わらせなければならない
とか、具体的な反対理由を述べなければ、有権者は納得できない。

 「民主主義を否定」というような抽象的な言葉ではなく、具体的にどこかどうおかしいのかを述べなければ、何をどう判断すればいいのか分からない。
 安倍政治の間違っていると思う政策を具体的に指摘した上で、その政策を上回る前向きな政策を具体的に提示することこそが、わが国政治の最大の課題だと言える。 

 「米朝関係が逼迫している時に解散総選挙を行うのは危機管理がなっていない」と批判するのであれば、真っ当な危機管理策を提示する必要がある。具体的な対案を提示もせずに、なんでもかんでも否定してばかりでは、どこからも「希望」など生まれようはずがない。
 「希望の党」と名乗るのであれば、どうすれば国民が「希望」を持てるのかを、具体的に明示して欲しい。それができないことには、国民は「希望の党」に矛盾を感じ失望するだけである。


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