« 「嘘も百回言えば真実になる」のはなぜか? | トップページ | 憲法論議をもっとシンプルに。 »

タイタニック(民進党)と氷山(希望の党)の喩え話

■「希望の党」が「失望の党」になった原因

 大方の予想通り、「希望の党」は「失望の党」になってしまったようだが、小池氏自身、これほどまでの痛手を被るとは予想だにしていなかったのではないかと思う。
 その敗因は準備期間というものが絶望的に足りなかったことも大きく関係していると思われる。そう考えると、上手い具合に、その隙を突かれたということなのかもしれない。権謀術数に長けた政治家のことだから、充分に考えられる。
 あくまでも想像だが、東京都知事選・東京都議選における小池百合子氏の人気の高さに恐れをなした自民党は、小池氏が新党を立ち上げる前に解散総選挙に打って出た。ちょうど、北朝鮮問題が騒がれ出した時期でもあったので、一石二鳥とばかりに先手を打って賭けに出たというのが、自民党の戦略だったのかもしれない。(もちろん、メインは北朝鮮問題だが)

 しかし、先手を打たれた小池氏も黙って見ているわけにもいかず、急ごしらえで「希望の党」を立ち上げた。しかしながら、意表を突かれた上での結党だったせいもあり、人員的にも政策的にもてんでバラバラでまとまりが無く、ポピュリズム丸出しの寄せ集め政策であることが裏目に出て、有権者からそっぽを向かれ惨敗に喫した。焦りが生じて感情的になり、踏み越えるべき順序を誤ったことが最大の敗因だったと言えるだろうか。

■「政治は小説よりも奇なり」【氷山に救われたタイタニック】

 つい先日まで、誰が見ても泥舟と化していた民進党は、藁にも縋る気持ちで「希望の党」に飛び付いた。しかし、リベラル政党(?)である民進党をそのまま吸収するわけにはいかないので、民進党員は思想的な篩いにかけられた。その篩いの上に残った者が「希望の党」に、篩いの下に転落した者は「立憲民主党」に吸収されることになった。

 タイタニックと化していた民進党の前に出現した小池氏率いる「希望の党」は、まさに「氷山」そのものだった。タイタニックを真っ二つに割り、一方が沈んで一方が残る、これで民進党は「改憲派」と「護憲派」に分かれ、「改憲派」のみが沈まずに生き残るはずだった。

 しかし、運命の悪戯か、その氷山はタイタニックの前に出現したのではなく、タイタニックを持ち上げる形で下から姿を現したため、タイタニックは真っ二つに割れたものの、どちらも氷山の上に残ってしまった。海上ではなく氷上であるため、今のところ身動きはできないが、氷山のお陰で海の底に沈むことは避けられた。この氷山が溶ける前に、真っ二つに割れたタイタニックを修理する人が出現すれば、タイタニックは再び、沈まぬ泥船として海上を進むことになるかもしれない。

 泥舟を沈めるために出現したかに見えた「氷山」は、皮肉なことに泥舟を助けることになってしまった。そう、まさに「希望の党」とは、国民ではなく「民進党」にとっての「希望」だったのである。

 「政治は小説よりも奇なり」、今回の総選挙で起こった出来事は、おそらく誰にも(自民党にも)想像できなかったに違いない。


----------------------------------------------------------------------

にほんブログ村 経済ブログ 日本経済へ

|

« 「嘘も百回言えば真実になる」のはなぜか? | トップページ | 憲法論議をもっとシンプルに。 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/199859/65959459

この記事へのトラックバック一覧です: タイタニック(民進党)と氷山(希望の党)の喩え話:

« 「嘘も百回言えば真実になる」のはなぜか? | トップページ | 憲法論議をもっとシンプルに。 »