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「世界同時株安ごっこ」の罠

■悲観的なメディアが作り出す空気

 先週、ニューヨークダウが急落し、その影響が全世界の株式市場に連鎖したことで、またまた「世界同時株安」という言葉が喧伝された。その出来事を伝えるメディアのコメンテーターも神妙な顔付きでニュースを伝え、悲観ムード1色という様相を呈していた。

 毎度思うことながら、メディアの悲観的な空気を作り出す演出には感心してしまう。あの空気に逆らえる人はなかなかいないのかもしれない。全メディアが悲観的なことを伝えると、まるで全国民がそのことを動かしようのない既成事実だと錯覚してしまう。

 今年の1月にNYダウが1000ドル以上下げた場面でも「リーマンショック以来の下げ幅」と言って、まるでリーマンショックの再来でも来るかのような悲観ムードを作り出していたが、結局、元の株価まで戻した。

 今回は、ちょうどチャート的にもダブルトップを形成したので、様々な思惑が絡んで押し目の調整が入ったのだろう。その調整と自動売買が重なり、またぞろ、予想以上に大きな急落場面を作り出してしまったというのが実情だろう。

■数字の錯覚を伝えないメディア

 NYダウが急落したといっても、1日にたかだか3%下げただけで、2日間でも5%下げた程度だ。今年の1月にも同じような記事を書いたが、株価が10000ドルの時と26000ドルの時では、全く意味合いが違ってくる。

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 「日経平均株価が1000円以上急落しました」と大ニュース化しても、株価が10000円の時なら、せいぜい400円程度の下げであり、大したニュースにはならなかったはずだ。
 世に言う「ブラックマンデー」の時の1日の急落率は22.6%で、連動した日経平均株価の急落率も14.9%もあった。それらに比べると3%などというのは暴落とは言えない。

 しかし、こういった数字の錯覚を正確に伝えるメディアが存在していないのはなぜなのだろうか?
 人々に錯覚を伝えず、株価を更に引き下げる(株を投げ売りさせる)ことでも狙っているのではないか?と勘ぐりたくもなる。
 どうせ元に戻ることが判っていながら、下げるだけ下げて儲けようとする。これで騙される人が大勢いるなら、まさに「世界同時株安ごっこ」だと言える。
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