「ゴーン・ショック」から「竹田ショック」へ
■「陰謀論だ」を疑うべき事態
フランス司法当局が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長に対して捜査を開始したことで話題になっている。タイミングから考えても偶然にしては出来過ぎ感があるため、「ゴーン氏逮捕の報復」だという説が飛び交っているようだ。
「報復捜査」の真偽の程は不明だが、確かに十分に有り得るケースだと思える。
こんなことを書くと、「陰謀論だ」と言う人が必ず出てくるのだが、それが妄想論か、本当の陰謀論かは、よくよく考えなければならない。
世の中には、陰謀を隠すための陰謀論というものも有るので、真相を見抜くのはなかなか難しいのだが、直ぐさま鵜呑みにする行為も、頭から否定する行為も実は表裏一体の同じ行為だということも考える必要がある。
ちなみに、竹田恒和会長については以前から贈賄疑惑が報じられていたので、捜査対象になっていたことは事実だ。ゆえに「やはり陰謀論だ」と言う人がいるかもしれない。しかし、捜査が再開されたタイミングがあまりにもゴーン氏逮捕とピッタリ符号し過ぎているので、フランス政府絡みの国策捜査を疑わざるを得ない状況とも言える。
■海外の経営者が恐れる国
日本では労働者不足からの移民問題が取り沙汰されており、賛否が問われているが、ゴーン氏逮捕を海外から観ている人々は、ゴーン氏の罪の有無・多寡に関係なく、こう思っていることだろう。
「日本は恐い国だ、こんな国では(経営者として)働けない。」
人を殺めたわけでもなく、人を傷付けたわけでもない経済犯罪容疑で、空調も無い狭い密室空間に閉じ込められ、反論は一切聞いてもらえず、ようやく仮釈放されても、まるで病院に入院していた重病人のように窶れた姿で出てくる。
ホリエモンが仮釈放された時にもテレビにそんな光景が映っていたが、未だ疑惑の段階であるにも拘らず罪人のような扱いをされると、たとえ無実であっても罪を認めるまで解放されないのではないか?というようなイメージが浮かんでしまう。その感覚は中国や北朝鮮のような独裁国家を彷彿とさせ、同情心とともに恐怖感さえ感じさせるものがある。
今後、日本には移民としての労働者は大勢来るかもしれないが、経営者として招かれても「働きたくない」と思われ、オファーを突き返されても仕方がないような気もする。
『ゴーン・ショック!』(渡邉哲也著)という本には、「フランスはヨーロッパの中国」と書かれていた。
そこまで揶揄されるフランス政府が実質上の経営を行っているルノー、そのルノーが日産を呑み込む動きを察した日産と日本政府(官僚)が国策捜査紛いの摘発を行ったというのが私の見立て(あくまでも推測)だが、あまりやり過ぎると逆に国益を損ねるのではないかとも思われる。
しかし、今回の竹田恒和会長の再捜査によって、本当に以前に書いたブログ記事の通り、「日本政府 vs フランス政府」の構図になってしまったようだ。
これ以上、事を複雑にしないためにも、いい加減に落としどころを探る必要があるのかもしれない。
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